証明と因数分解は数学を好きになるチャンスです
数学が苦手な子は、数学的な考え方が身に付いているか以前に、数字の操作に慣れていない場合が多いです。
一年生の最初で習う、+と−の操作。分配法則、などができていない場合が多いのです。
その上に、計算はできるけれども、文章題ができない子、というのが存在します。その子たちは、文章から、何を解いたら良いのかわからないのです。
それは、公式をそのまま当てはめれば解けるはずだという、強い思い込みがあるためで、公式を当てはめる代わりに、解法のパターンがあることを教えなくてはなりません。
ただ、そういうことができない子たちの場合、数学がそもそも好きでなかったりします。
そういう子たちのために、証明問題と因数分解は数学好きになるチャンスです。
まず、証明問題は、計算を必要としません。
なので、数学的な考え方を身につけさせることの役に立つことは言うまでもありませんが、数学に対する、「できるぞ」という自信をつけるためにうってつけです。
余談ですが、証明をきちんとやっておくと、国語があがります。
作文は「序文」「本文」「結論」の三段階でできているものです。この構造が身につけられると、あとは、技術的な問題を教えればいいので、ベースを身につけさせるためにはうってつけです。数学が得意で、国語が苦手な生徒さんには、証明をきちんとさせると良いでしょう。
なので、数学で10点20点しかとれなかった生徒さんが60点台をとるチャンスです。
春休みを挟んで、展開、因数分解が出てきます。
ここもチャンスです。なぜかというと、パズル的な要素で解け、文章題が絶対に出ないのです。
教える前に、「絶対に文章題が出ないよ」というと、みんなとても安心します。
あとは、数をこなして、解いてもらうだけです。
わたし自身が、因数分解がとても好きなせいか、生徒さんは、みんな因数分解をとても好きだと言います。
因数分解を解くには、展開をきちんと公式を使って解き、頭の中で、逆向きの操作ができるようになれば、因数分解は自ずと解けるようになります。
因数分解には、数字を素因数分解して、ブロック化してみる視野が必要です。
そのためには、経験を積むことが大切です。
このことで、身に付くことは、机に向かって物量をこなす大切さが、身にしみてわかることです。
生徒さんは、勉強だけしていても伸び内面があります。自発的に勉強するようになってこそ、成績は伸びます。「自発的」のためには、精神的成長が不可欠です。
そのためには、見守ることも大切です。